「アーサー・ペンの「左ききの拳銃」同様、キッドの人間描写が物足りず…」ヤングガン(1988) KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)
アーサー・ペンの「左ききの拳銃」同様、キッドの人間描写が物足りず…
時々TV放映されていた記憶の映画だったが、
特に興味も覚えずスルーしていた作品。
しかし、たまたま、監督アーサー・ペン、
主演ポール・ニューマンの「左ききの拳銃」
を少し前に観た関係で、ビリー・ザ・キッド
の描かれ方を比較する上で初鑑賞した。
この作品でも史実より少ない人数設定では
あったようだが、まだこちらの作品の方が
「左きき…」よりも、作品で描かれた事件が
2つの勢力による集団的争いであったこと
自体は理解出来た。
しかし、多分に主人公側の人物を
詳しく描写したいがためだったとは思うが、
弁護士宅での包囲戦のシーンも含め、
“多勢に無勢”感が有り過ぎることも
影響してか、リアリティを感じにくく、
最後まで作品の世界に入り込めなかった。
また、主役であるビリー・ザ・キッド
の扱いでも、「左きき…」同様、
単なる殺人好きな人物にしか見えなく、
人間性そのものに迫る意味では物足りない
作品に感じた。
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