「HIGH NOON」真昼の決闘 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
HIGH NOON
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Amazon Prime Videoで2回目の鑑賞(字幕)。
本作が当時斬新だったわけは、従来の西部劇ではヒーローとして描かれていた保安官が、暴力に恐怖しながら勇気を振り絞り悪党に立ち向かう、人間臭い描写になっている点だろう。
そんな保安官をゲイリー・クーパーが熱演。リアルタイム劇のハラハラもさることながら、逃れられない「その時」が来るのを待つしかない男の苦悩が、胸に迫って来た。
きっと街のみんなが助けてくれる。そうタカを括っていた節はあるが、それが裏切られた時のショックや如何ばかりか。
みんな当然の如く、暴力は怖い。しかも相手は、人を殺すことをなんとも思っちゃいない、札つきのワルたちなのだ。
そんな相手と知っていて、しかも目的がお礼参りとあっては「自分でカタつけろよ」と言いたくなるのも理解出来た。
私が住民の立場だったら、保安官に協力出来るか全く自信が無い。勇気が出ず、きっと保安官を責め立てていただろう。
保安官職に就いているがために、否が応にも悪と対峙しなければならない。新婚の妻(グレース・ケリー、お美しい!)にも愛想を尽かされそうになる。なれど逃げてしまえば楽なところをグッとこらえて戦いへ挑む姿に心打たれた。
孤立無援の中、たったひとりで悪党たちと銃撃戦を繰り広げるクライマックスに手に汗握る。死闘を制し、保安官バッジを投げ捨て、愛妻と共に旅立った姿が印象的てあった。
※修正(2024/07/01)
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