「クズvsクズが火花を散らす! 『マッドマックス』というよりは東映特撮。」マッドライダー たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
クズvsクズが火花を散らす! 『マッドマックス』というよりは東映特撮。
核戦争により崩壊した未来世界を舞台に、水源を求めて荒野を渡るトミー&エイリアンと、野党集団クレイジー・ブルとの戦いを描いたSFカー・アクション。
1981年公開の映画『マッドマックス2』に影響を受けて…というか丸パクリして造られたジェネリック・マッドマックス。
頑張って作っていることは認めるし、手作り感が愛おしい作品ではあるのだが、本家に比べるとカー・アクションとかスタント・アクションはやはり緩い。全体的にモタッとしている。
荒地を車やバイクで疾走しているものの、全体のスケールの小ささは隠しきれておらず、『マッドマックス』のパチモンというよりは東映特撮作品を観ている気持ちになった。
エイリアンのあまりのクズさ加減とか、ビール麻酔とか、所々に笑いどころはあるのだがまあ退屈ですわ。。。🥱
ストーリーをギュッと詰めれば多分30分くらいになる。それを無駄に引き伸ばしているので、とにかく冗長。体感時間は『怒りのデス・ロード』3周分くらい。
エイリアンが盗もうとした給水車に細工がしてあって1人では動かせない件とか、後の『怒りのデス・ロード』を彷彿とさせる場面もあり、意外とジョージ・ミラーはこの作品を観て『デス・ロード』制作に当たった…訳ないか。
水源地を奪うエイリアン一行の所業はまさにゲスの極み!!お前らのやってることクレイジー・ブルと一緒やんけっ!?
そりゃ水源地を爆破もされるわ…😅
本作のテーマは「因果応報」と「果報は寝て待て」ですね。
オチは絶望による集団幻覚という解釈でOK?
これに90分を費やすなら本家『マッドマックス2』を見たほうが100倍良い。
如何に『マッドマックス2』が面白い作品なのかを確認出来るという意味では、観賞する価値はある…かも?
※原題は『Il giustiziere della strada』(『道路からの処刑人』)。
英題は『Exterminators of the Year 3000』(『3000年の虐殺者』)。
これって西暦3000年の物語だったんだ。謎のSF設定はその為なのね。