「青春時代を思い起こされる」マイ・フレンド・フォーエバー 根岸 圭一さんの映画レビュー(感想・評価)
青春時代を思い起こされる
冒頭のシーンからすると、学校でも馴染めていないと思われるエリック。そしてエイズに罹患したため、周囲の人と交流を持てないでいるデクスター。2人とも同世代の多数派とは異なるタイプのため孤独を抱えている。だからこそ周囲の人間には無い魅力があるのだろう。2人が出会うと強い友情で結ばれる理由がここにある。
ストーリーは、浮き輪で川を下ろうとするとか、少ない資金で船に同乗させてもらうところなどが、何とも少年らしい若々しさを感じさせる。それらが、太陽に照らされ輝く水面や、夏特有の香りが漂ってきそうな草木、夜に見える満天の星空などの映像美と合わさって、青春時代を思い起こされるのが良い。
終盤デクスターの母親がエリックの母親に詰め寄るシーンは、デクスターを親友として接していたエリックのことを、自分の息子のように大切にしているのが感じられたのが感動的だった。
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