大福星のレビュー・感想・評価
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セクハラ的ネタがちょっとしつこい
劇場公開時に観たが、当時『五福星』は観てなかったのでこっちが先になった。前年に『プロジェクトA』を観に連れてってもらった父親のほうから、非常に珍しく観に行こうと誘ってきたんだが、僕はこの映画はジャッキー主演じゃないと(なぜかは忘れたが)知っていたのでそう説明したところ、それでもいいからと言ってきたので観に行った。ジャッキーとユン・ピョウはあくまでゲスト出演なんだが、日本では売るためにトリオ主演に見せかけてたんだよな。
劇場公開以来観てないんだが、記憶としては『福星』シリーズはアクション映画というよりもアクション多めのコメディ映画という感じ。まあ主人公5人組(前作からジョン・シャムが抜けてエリック・ツァンが入ってる)のうちアクションができるのがサモ・ハンだけなんで当然なんですが、確かもともとサモが昔あった正月オールスター映画みたいなのを作ろうと考えたのが前作『五福星』だったとか。リチャード・ンとエリック・ツァンはこの後も脇役でたびたび見かける有名俳優。
本作は『五福星』の続編ではなく、登場人物のキャラクターだけを引き継いで設定はリセットした姉妹編に近い作品。日本を舞台とした映画でなぜか遊園地で闘ったりしており、相変わらず外国映画の勘違い日本炸裂だったが、もともとがハチャメチャコメディだし期待値も低かったのでたいして気にはならなかった。美人女優シベール・フーとボディビルダー西脇美智子がキャットファイトを繰り広げるのが有名だが、西脇さんによるとNGが出るたびにシベールは西脇さんのせいにして、ジャッキーたちが「君は悪くない」とかばってくれたとか。それにしてもヒロインのシベール・フーに対する5人組のセクハラめいたエッチなシーンが多く、なんだかそのセクハラ具合が大人的にいやらしくて、どうにも微妙な気持ちになってしまった記憶。父親も僕の言う通り『プロジェクトA』ほどには面白くなかったと言っておりました。しかし地元香港ではその年の興行収入No.1。2位が『七福星』で、3位が『ポリス・ストーリー 香港国際警察』。香港人はこういうノリが好きなんだね。
あのジャンケンの歌何?
冒頭の富士急ハイランドのアクションよし。しかしその後のサモハンのギ...
福星高照〜思い出のジャッキー映画〜
「エクストリーム・エディション」レヴュー。エクストリームは名前だけ!特典映像も「福星BOX」にも劣る!!
フジヤマに映えるジャッキー
『五福星』の続き、というわけではないがキャストはほとんど変わらず。ジャッキー・チェン、サモ・ハン・キンポー、ユン・ピョウの3人がカンフー活劇を繰り広げる。まあいつものやつだ。
今回の舞台は日本。富士急ハイランドのメリーゴーランドをジャッキーが身一つでヒョイヒョイ登っていく。ジャッキーは海を渡ってもジャッキーなのだという興奮と安堵。そして彼の背後には峩々と富士山が聳え立っている。正直全体を通して見てもここが山場だったなあと思う。
中盤はほとんどアクションシーンらしいアクションシーンもなく、サモ・ハンの取り巻きたちが織り成すしょうもないコメディが中心となる。天丼ネタや突発的な暴力などコテコテの喜劇表現がこれでもかと続く。ただまあジェスチャーだけでホテルマンに朝食を注文するシーンはちょっと面白かった。ギリギリ伝わらなそうなジェスチャーを全身全霊で披露する取り巻きたちも笑えるし、それを微妙な表情で聞きながらも彼らの要望に精確に応える日本人ホテルマンも笑える。
ジャッキーがアラレちゃんの着ぐるみを被ったまま敵陣に殴り込むシーンもシュールで面白いのだが、途中で脱いでしまったのが惜しい。どうせなら着ぐるみを武具に転用してほしかった。あとユン・ピョウの出番がありえないくらい少ない。序盤5分と終盤5分しか出てこない。その間ずっと敵の人質にされていたというのもかなり情けない。
ただまあ人種的・国家的ステレオタイプを極限まで加速させ、それらを無節操に接続しまくることで結果的に無国籍的な映画空間を立ち上げるという破天荒な映画術はさすがといったところ。ラスボスっぽい学生服でおさげ編みの男は結局どこのどなただったのか、何一つ判然としないのが心地いい。
東京も舞台
アクションにコメディが付いていけず・・・
日本に逃亡した汚職刑事を、特捜班の刑事とイリーガルな5人組が追う物語。
ヒットした五福星の第2弾の建付けですが、続編ではないようです。
世界観やキャラ設定は似ていますが、新作の扱いの映画ですね。
ストーリーは組織犯を日本で追い詰める主人公達をベースに、5人組を中心としたコメディを絡ませて進みます。
コメディベースが基本だった前作と比較すると、アクションが前に出て、二つの柱が独立した印象です。
アクションは「凄い」の一言です。
サモ・ハン・キンポー、ジャッキー・チェン、ユン・ピョウ。全盛期の彼らがフル回転するアクションシーンは、何度観ても迫力があります。
ただ、それでも五福星と比較すると劣って感じるのは、上記のようにアクションとコメディが二本立てになっているところ。別々の話を見せられているようで、戸惑いを感じます。
アクションが凄いことは素晴らしいのですが、コメディ役の4人がそこに付いていけず、薬味がないのも残念。
あと、前作と比較して5人組のキャラが嫌味に感じられます。
前作では、サモ・ハン・キンポーが弄られ役で、でも実は強くて・・・だから安心して笑えました。
でも、今作ではエリック・ツァンが弄られ役。結局弱い彼は最後まで弄られ役になってしまい、面白さより嫌味が鼻につきます。
もっと言えば、冒頭の犯罪シーンも頂けません。爆弾を使ったり、ナイフで脅したり。「悪事を働くけど、ドジで良い人達」だから応援出来たのに、これではドン引きです。
マイナス点を書き連ねましたが、それでもアクションの素晴らしさは消えず、評価は標準です。
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