「『アフリカの女王』の裏話」ホワイトハンター ブラックハート Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
『アフリカの女王』の裏話
総合70点 ( ストーリー:60点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
主演のハンフリー・ボガートがアカデミー賞を獲得し、監督のジョン・ヒューストンも監督賞の候補に挙がった『アフリカの女王』だが、映画製作そっちのけで象狩りにばかり熱中するジョン・ヒューストンには不満が積もっていたと聞く。この映画は『アフリカの女王』の裏話として、その象狩りにのめり込むヒューストンのことを基にして描いているのだが、無責任でいい加減だけど才能も男気もあって冒険好きで、アフリカ旅行ではしゃぎまわる彼は、いい意味でも悪い意味でも子供のよう。
この監督の出鱈目で思いつくままの行き当たりばったりの行動を描くだけの物語は、実に他愛も無いものに過ぎなくて、普通ならばただくだらないだけでそれがどうしたとなるところ。だけどなんとなくこの作品は嫌いではなかった。もし自分が彼の関係者ならば惨劇だが、そのような描き方は滑稽さと皮肉があって、視聴者として傍観しているぶんならば彼は面白みがある。なんだかんだいってこんなことが許されてしまうというおおらかな時代の映画界も垣間見ることも出来た。もっとも実際の現場はもっとひどかったのだろうし、恐らくたくさんの動物も殺されているのだろうが。
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