ボー・ジェスト(1939)のレビュー・感想・評価
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前半以外はいい
ざっと印象に残った部分をピックアップ
1.出だしの戦場シーンは、砦に銃を構えている相手が全員死んでる不思議な光景。ここから時を遡る形で映画は進む
2.小さい頃、戦争ごっこして過ごすシーンは少し退屈かも
3.家宝である宝石(青い水)を、孤児3人兄弟の誰が盗んだのか気にしながら観ることになる
4.大尉が熱病で死んだ時、軍曹のニヤリとした顔 --- 「これで俺が仕切れる」嫌だねぇ~こういう人!
5.見張り台に上るはしごが長く見えた。怖いよ(苦笑)
6.なぜ銃を構えて死んでるのか、銃撃戦でわかる展開は「◎」!
7.1人生き残ってからの「細工の数々」は緊張感が伝わる
8.撃たれて砂漠から転げ落ちるシーンは、白黒映画で返ってリアルさがあったように見える
戦争シーンは結構良かっただけに、家での話がちょっとつまらなかったのが残念ですね。前半に印象に残った部分が全くなかったんです。それと宝石の価値もあんまり意味ない気がしちゃって・・・サイレント映画のリメイクだそうで、よくここまで想像したなとは思うけど、私にとって惜しい映画に思えた。
ボー・ジェスト・・・美しい行い。
冒頭ではアラブ人に襲われた砦と全滅した兵士が皆攻撃態勢で死んでいる異様さ。どことなくミステリー風でもあるプロローグだ。そして映像は15年前のジェスト兄弟の少年時代と出兵間近の青年時代。鎧に隠れていた長兄ボー(クーパー)がサファイアのやりとりを目撃していたの秘密がエンディングで明かされる。ずっと泥棒だと信じ込ませる手法といい、軍隊に入ってからのマルコフ司令官と兵の反乱のエピソードが面白いのになぜかつまらなくなる。
愛国心がどうこう言っても所詮はイギリス人がフランスのために戦う内容。どことなく戦意高揚といったテーマもある気がしてならない。「死んだら海賊式に犬を傍において燃やしてくれ」などという伏線もいいのに、マルコフを有能な司令官だと言ってのけたのが失敗か・・・もっといやらしいほど宝石に固執させてもよかった。
美しい行いなどと言われても、叔母さんに恩返しするには戦死することが一番じゃないはず。全員死んでしまったら、それこそ意味不明の行為だ。
このウエブのあらすじには、いきなりねたばれがあるので注意です
総合:70点
ストーリー: 80
キャスト: 70
演出: 70
ビジュアル: 60
音楽: 60
脚本の出来が良かった。冒頭に登場する砦に残されるいくつもの謎がまずおおいに興味をかきたてるし、邸宅での遊び、雨の日にやってくる正体不明の男といった前振りがあり、わかりやすい謎も後からそれと気が付くものもある。そして恩に報いようとする気高き自己犠牲の姿があった。
それなのにこのウエブのあらすじには、前振りの部分でいきなり平然と前振りのねたばれがあるのには驚いた。こんなことを最初に書いては駄目でしょう。この映画を見る人は事前にこのあらすじは読まないことをお勧めします。
昔の外人部隊には確かにいそうだなという、軍人として有能だが野心家で欲深くて残酷な軍曹の存在感が、主人公たちの存在と対をなして話を盛り上げていた。
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