ブレイブのレビュー・感想・評価
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タイトルに籠められた意味
DVDで鑑賞。
友人が「胸に迫るすごい映画だよ」と言ってDVDを貸してくれました。心を突き動かされました。全編に渡って感情が揺さぶられ続け、観るのがだんだんと辛くなって来ました…。
主人公が、スナッフ・フィルムの撮影で死ぬまでの1週間―。彼の心の動きや行動が、淡々としたタッチで丁寧に描かれていました。家族のために自分を犠牲にする決断をするジョニー・デップ演じる主人公。彼が放つそこはかとない哀しみが全編に漂っていました。ネイティブ・アメリカンの住む土地と彼らを取り巻く生活環境が、その哀しみに拍車を掛けているように思いました。運命のその日が訪れるまで、愛する者たちに遺すことのできるもの…お金以上に価値のあるものとは、やはり無償の愛や想い出なんだな、と深く感じました。
全編に渡って、やるせなさに満ちていました。
「ブレイブ」というタイトルも、非常に哀切に満ちているなと思いました。主人公がスナッフ・フィルムに出ることを決意した勇気…。並々ならぬ決断だと思います。命と引き換えにしなければ、困窮している家族を助けることが出来ない…。
他に方法は無かったのかと思いたくなりましたが、そうせざるを得ない現状を打破して、新たな道を切り開こうとする勇気の生まれる余地なんか無いほどに切迫しているんだよと、心からの痛切な叫びが聞こえて来たような気がしました。
胸が・・・
自分の命と引き換えに大金を手にした男。その1週間後には自分はこの世にいないという現実がひたひたと近づく中、彼は精一杯、自分の愛し方で家族との思い出を作ろうとする。
子供たちはパパと楽しく過ごし、妻とは愛を確かめ合う。
でもその後、彼はいなくなるんだと思うと見ている方は本当に胸が締めつけられる。
子供も妻も「捨てられた」とか思うかもしれない。本当の事を知ったら、悲しむよなぁ~とか・・・。
何かもっといい方法はないかなとか、ネイティブアメリカンとしての誇りを持って、生活を立て直す良い方法はないのかな?とか。ず~っと考えてしまった。ずっしりと残る映画。
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