フックのレビュー・感想・評価
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巨匠の思い入れ、吉と出るか凶とでるか・・
映像の力加減を見るとスピルバーグが創りたかったのはネバーランド部分だけのような気もするが、フック船長は「親なんて自分の都合しか考えない、子供に本を読むのは寝かせつけて厄介払いしたいだけ」とのたまう、ピーターパン症候群に感染しないためのワクチンなのか、おとぎ話にリアリティを持ち込んで綺麗ごとをスクラップ&ビルドして見せたいということなのだろうか、真意が量りかねる。
仕事をとるか家庭をとるかの二択問題に単純化、極端から極端にワープするプロットは頂けない。そもそも子供たちにはウォルト・ディズニーという天才が創った確固たるピーターパンやティンカーベルの物語像があるのだから酷い中年親父になったその後のピーターパンなど無用の長物だろう。思い入れとは怖いものだ、スピルバーグほどの人物でも魔がさすことがあるという見本のような映画になってしまった。想像するにピーターパンの物語に感化された自身の幼少期と長じて監督業の多忙さで自分の子供たちにすら接する間のない自分に落胆し自虐像と憧れをまぜこぜにしてしまったのが失敗の要因ではないだろうか。
Using your imagination, Peter. メッチャ楽しそう!
大人になってしまったピーター・パンの物語です。観ていてこの映画の撮影現場って楽しかったんだろうなぁっと思いました。作ってる人間が楽しそうだと観ているこっちも楽しい気分になりますよね。
ピーター・パンにロビン・ウィリアムズ。フックにダスティン・ホフマン。ティンカー・ベルにジュリア・ロバーツ、そして監督はスピルバーグと鉄壁な布陣です。これで題材がピーター・パンなんで面白くならないハズがない!
ロビン・ウィリアムズは子供心を持ったキャラクターを演じると上手いですよね。この作品の前年「プリティ・ウーマン」で全米を虜にしたジュリア・ロバーツがメチャメチャキュートです。
でも、何よりダスティン・ホフマンのフックでしょう。ちょっとした所なんですが、初登場の時に手をクイッ、クイッと動かしながら出てくるシーン好きなんですよね。人生に嘆いて自殺をするふりしてみたり、ピーターの子供を仲間にしようと企んでみたり、悪役だけどちょっとお間抜けなフックをダスティン・ホフマンが嬉々として演じてます。
あの海賊船とか子供達の住み家とか実際に作ってるんでしょうね。当時って多分まだCGがそんなになかったでしょうし。でも、あの海賊船を作るのも楽しそう!
古い映画である事は否めませんが、今観ても子供から大人まで楽しめる作品に仕上がっております。やっぱスピルバーグはスゴいわ!
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