フォロー・ミーのレビュー・感想・評価
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構いたくなる孤独な背中
Blu-rayで鑑賞(吹替)。
キャロル・リード監督と言えば「第三の男」の印象が強いですが、本作もすごく面白かったです。音楽の使い方が良くて、イギリスの名所の風景にマッチして旅情を誘われました。
ミア・ファローは特別美人と云うわけでは無いけれどどこか独特な魅力があり、めちゃくちゃ惹きつけられました。加えて孤独に宛ども無くしていれば構わずにいられない。
夫との窮屈な結婚生活を描くパートで結構ドロドロしたお話なのかなと思いきや、とってもいいキャラの私立探偵の登場によってめちゃくちゃ救われた感。あなたは天使ですか?
観終わると心が洗われたような、見失っていたものに気づかされたような、そんな気分になりました。ほんといい映画。
優しい気持ちにしてくれる
大作でもないし、 号泣してしまうのでもなく、圧倒されるような衝撃度もないのに、なぜか私のベストムービーの1つになっています。
仕事で行き詰まった時とか、落ち込んだ時に見ると、心が洗われるような、優しい気持ちになってしまう癒し系映画とでも言ったら良いのかもしれません。
哀愁を帯びたテーマ音楽を聴くと、一気に映画のシーンが鮮明に蘇るほど、映画音楽もこの映画の雰囲気に実に良く合っています。一応ハッピーエンドなのに、ちょっと物悲しいメロディーなんですよね。結局、ミア・ファローと夫にとっては、ハッピーエンドなのですが、トポルにとってはちょっと寂しいことだったのかもしれませんね。
映画史上に残る傑作と言われる「第三の男」を作ったキャロル・リードの遺作となった作品ですが、私にとっては 彼の作品の中ではベスト1です。
また、ミア・ファローの作品の中でも彼女のベスト1だと思います。ミア・ファローは決して美人ではないのですが、何か惹きつけられるものがありますね。フランク・シナトラ、アンドレ・プレヴィンやウッディ・アレンが結婚したのも頷けます。 ちなみに、アンドレ・プレヴィン指揮、ミア・ファローのナレーションによるピーターと狼のLPレコードを今でも持っています。
Simple is best
恋愛の蜜月は結婚とともに終焉を迎える?、ボードレールは「結婚は人生の墓場」とまで言っているし、世にいう「おしどり夫婦」の雄は実は毎年パートナーを変えているのだが人は気づかない、まして夫婦の温度差など他人には知る由もない。
自由奔放で自分の気持ちに正直に生きようとする主人公ベリンダ( ミア・ファロー)に対して保守的な夫チャールズ(マイケル・ジェイストン)は妻の外出癖に疑心を抱いてしまう。外見とは裏腹に悪戯好きの天使のような心を持った私立探偵に諭されて二人は見失っていたときめきを取り戻す散策に足を踏み出すのだった。シンプル・イズ・ベスト、10日間のロンドンの散策は実に他愛無いのだが映像と音楽のベストマッチングによりセリフ以上に心情が伝わってくる。
つかみどころのない主人公をミアは実に自然に演じている、べリンダがインドに行った話はミアの実体験だろう、失礼ながら絶世の美女と言う訳でもないのに最初の夫がシナトラ、次が音楽家のアンドレ・プレビン、ウッディ・アレンとの間にも子をもうけている、彼女の持つ何が彼らを惹き付けたのか興味深い。もっともアカデミー賞の受賞式で好きな映画を聞かれ「ゴジラ」と答えたのだから並みの女性ではないことは伺える。
ロンドンにあれほど陳腐な名前の通りがあったとは知らなかった、住み慣れた街にも新たな発見があるかもしれません、晴れたら奥さんを誘ってみましょうか・・、そんな気分にさせてくれる良作でした。
とてもよかった
探偵のキャラがすごく魅力的で、タフで暖かくて、身近にいて欲しい素敵な人物。旦那さんがひどすぎる。ああいう人はずっと一人でいるべきだとしか思えない。よほどのことがない限り、今回はこれで済んでもまた同じ行動をするだろう。奥さんも、探偵みたいな人と結婚して欲しい。
タイトルがよい感じ。
周防監督が薦めてたので観たけど周防監督らしい。
「彼にも同じことをしよう」のとこでもうなんか探偵の顔に泣けた。
言葉がなくても大事なものを分かち合えるのかという気がしてくる。
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