フォルウォスの黒楯
劇場公開日:1954年11月19日
解説
ユニヴァーサル社のシネマスコープ第1回作品。ハワード・パイルの小説から「グレン・ミラー物語」のオスカー・ブロドニーが脚色、「ミシシッピの賭博師」のルドルフ・マテが監督にあたった。製作はロバート・アーサーとメルヴィル・タッカーの2人。「ミシシッピの賭博師」のアーヴィング・グラスバーグが撮影し、「タンガニイカ」のジョセフ・ガーシェンソンが音楽を担当した。出演者は「ジョニイ・ダーク」のトニー・カーティス、「炎と剣」のジャネット・リー、「成吉思汗」のデイヴィッド・ファーラー、「地球最後の日」のバーバラ・ラッシュ、「偽りの花園」のハーバート・マーシャル、トリン・サッチャー、ダニエル・オハーリー、フィス・ウィリアムズ、アイアン・キースらである。わが国で、シネマスコープ版と普通版の両方が公開される。
1954年製作/99分/アメリカ
原題または英題:The Black Shield of Falworth
配給:ユニヴァーサル日本支社
劇場公開日:1954年11月19日
ストーリー
15世紀初頭。英国王ヘンリー4世は既に老い、政治は密かに王位を狙うオルバン侯(デイヴィッド・ファーラー)に牛耳られていた。その頃、オルバン侯の領地クリスビデイルに住む農夫ディコンの元にマイルズ(トニー・カーティス)とメグ(バーバラ・ラッシュ)という兄妹がいた。ある日、マイルズは狩猟に来たオルバン侯の一行と争いを起こしたが、ディコンはこれを機会に兄妹をマクワース侯の居城に送った。侯は兄を騎士補の訓練隊に入れ、妹を娘アン姫(ジャネット・リー)の待女とした。マイルズの隊にはオルバン侯の弟ウォルターが班長をしており、ことごとに彼を嘲り、邪魔をした。ウォルターはアン姫の婚約者だったが、マイルズは一目見たときからアン姫に深く惹かれた。アン姫も同じ思いで、2人は城の中庭でしげしげと逢いびきを続けた。とともにきびしい訓練をも課せられヘンリー4世がマクワース城を訪れたとき、侯の推挙をうけて槍の名手ドヴェルモア伯と御前試合を命ぜられるまでになっていた。そして国王臨席の下に騎士の称号を授けられたが、そのときマクワース侯が彼に与えた黒楯から、マイルズが、かつて叛逆罪で一族刑罪となったはずのフォルワース侯の遺子であることが判明し、居合わせたオルバン侯の指図でマイルズ及びマクワース侯らは一室に監禁されてしまった。その夜、マクワース侯は、かつてマイルズの父がオルバン侯のために寃罪をきせられたことをマイルズに告げた。翌朝王の前に出たマイルズはオルバン侯に決闘を申し込んだ。オルバン侯はこれを機会に王位簒奪を目論み、城の内外を自分の手兵で固めた。決闘が最高潮に達したとき、ウォルターの合図で兵は一斉に国王に向かって迫った。マイルズは寡勢の味方とともに奮戦して首魁オルバン侯を倒した。そして国王が漸く危機に陥ったとき、前夜城を脱出したアン姫とメグに導かれた援軍が到着し、反乱軍は潰滅した。マイルズとアン姫が結ばれたのはいうもでもない。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ルドルフ・マテ
- 脚色
- オスカー・ブロドニー
- 原作
- ハワード・パイル
- 製作
- ロバート・アーサー
- メルビル・タッカー
- 撮影
- アービング・グラスバーグ
- 美術
- アレクサンダー・ゴリッツェン
- Richard Riedel
- 音楽監修
- ジョセフ・ガーシェンソン
- 録音
- レスリー・I・カレー
- ジョー・ラピス
- 編集
- テッド・J・ケント
- テクニカラー・カラー・コンサルタント
- モンロー・W・バーバンク