「絶滅危惧種」日の名残り ぷにゃぷにゃさんの映画レビュー(感想・評価)
絶滅危惧種
昔昔、20世紀の終わり頃、この映画がきっかけで、カズオ・イシグロの名前を知った。どう見ても日本人の名前だけどカタカナ表記。なぜに、と思ってプロフィールを調べ、原作を読み、以来新刊が出るのを待ち望むようになり、ノーベル賞を受けたのは、いちファンとして喜んだ。彼の小説は、今作を始めに、「わたしを離さないで」、「遠い山なみの光」、と映画化されている。NHKで「浮世の画家」もドラマ化されていた。読んでる時は映像向きと思えないが、意外に映像と合ってるものだね。最新作の「クララとお日さま」は、すでにどこだかが映画化権を取ったとか、ニュースで読んだので、どんな映像になるかワクワクしている。
古き良き時代を体現するかのような、英国執事のスティーブンス。彼は歴史ある立派なお屋敷を差配することに、生き甲斐とプライドを持っている。しかし、かつて仕えた本物の貴族だった主と違い、今は金持ちアメリカ人の下、使用人も少ないので、四苦八苦している。思いきって、かつての同僚のメイド頭のミス・ケントンをスカウトすることを、主に上奏する。彼女は結婚を機に退職していたが、20年ぶりに手紙が来て、再び働く意欲があるとのこと。スティーブンスは西部に住む彼女を訪ねることとする。
過去と現在が交錯し、少しづつスティーブンスのことが明らかになってくる。敬愛する主のこと、父との関係、ミス・ケントンへの気持ち。ミス・ケントンにほのかな期待をして、車を走らせるスティーブンスは、道中で出会う人に職歴について嘘をつく。本当は、彼の職歴の中で一番誇らしい時代は、第二次世界大戦前の頃であり、戦後は逆転してしまうのである。
ミス・ ケントンは結局、メイド頭に復職することはなかった。スティーブンスと本当は両思いだったのに、彼らはすれ違うばかりであった。あの時こうしていたら、と後悔するのはスティーブンスに限らず、誰の人生にもある。とても大事なものだったのに、二度と戻ってこない…そんなほろ苦い気持ちを抱えて、スティーブンスは仕事を続けるのである。そう、彼は執事以外に生きる術を知らない。執事なんて、今や絶滅危惧種のようなもので、わかっていてもその道を進むしかないのである。
アンソニー・ホプキンスの姿勢の良さ、能面のような無表情が、できる執事を醸し出している。感情を抑える演技は難しいだろうが、さすがレクター博士(笑)。ほんのちょっと目線や、眉を動かすだけで、心の動きが伝わってくるのだ。職人である。
NHK BSの放送を録画で。
ぷにゃぷにゃさん
おーーっ!
きぼうなんですね!凄い!
素晴らしいです!
私もスマホのみでの利用ですが、特にデザインの変化はないような?
設定を開いてみたところ、仕様が変わってはいましたが、そういう意味ではないですよね?
大きくて優しく瞬くオリオン座大好きです 🌌 美しく輝くシリウスも 🌟
未投稿数3本 🎥 私と一緒ですね 😆
私は全て録画鑑賞分ですが 💦
ぷにゃぷにゃさん
ホントだ!映画.comのアプリ変わってますね 👀 気付きませんでした。
アイコンは金星 🌟 でしたか!確かに金星は輝きが違いますよね!
宇宙ステーションきぼう 🌌 結構昔に狙って観た事が一度。半年位前に、たまたま見掛けたのが二度目。その二度だけです。スーーーッと真っ直ぐに移動していく光は、愛おしく感動しますよね 🤩
見つけ易いので、冬場はオリオン座やシリウスを眺めています。冬の星座は特に華やかなので楽しめますよね 🌌
ぷにゃぷにゃさん
アイコン変えられましたね 🌌
綺麗な星が写っていますが、星がこんなにも綺麗に撮れてるなんて凄いですね ⭐️
実は私も夜空を眺めるのが好きです。
『 情熱大陸 』・『 ガイアの夜明け』、結構な頻度で録画してい見ています 😆 なので、史実系が溜まっています。。
レビューも史実系番組も、溜めてしまうループに陥っています 😆😆
ぷにゃぷにゃさん
映画「 宝島 」へのコメントを頂き有難うございます。
私も『 情熱大陸 』、録画して観ました。センスや知識は勿論ですが、経験を重ねていなければ引き受ける事さえ出来ない職業だと感じました。
実は本作、私も数日前に録画鑑賞したのですが、「 宝島 」のレビューを投稿を先にしてしまいました。近くの劇場では、1日1回しか上映しなくなり、少しでも劇場に足を運ぶ方が増えればと思ったもので。( 本作含め、3本未レビュー作品が 😆 )
本作の鑑賞がカズオ・イシグロ作品ファンのきっかけとなられたのですね!
ぷにゃぷにゃさんのレビューを読んで、カズオ・イシグロさん原作と知りました。そんな私って 💦
アンソニー・ホプキンス、ハマり役でしたね!
カズオ・イシグロさんの著書は全作品読まれてるんですか!!
「クララとおひさま」
映画化が楽しみですね。
なんだか映画化された「遠い山なみの光」への違和感、
少しわかるような気がします。
本作はとても好きな映画です。