劇場公開日 1956年2月8日

「ヒッチの異色作」ハリーの災難 越後屋さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ヒッチの異色作

2024年4月26日
PCから投稿

ヒッチには思い入れが深い作品ですが世界中でヒットしなかった作品です。
確かにいつものヒッチを期待してゆくと肩透かし、というより何を言いたかったのかよくわかりません。
ブラックとかユーモアサスペンスなんて言葉で批評されることが多いですが、一言で言えばシュールです。わかり易くいえばファーゴの原型、コーエンブラザースが演出したら面白そうです。
死体が目の前に転がっているのにあののどかさ、平穏さ。善玉なのか悪玉なのか見当もつかない登場人物。犯罪は喜劇、というヒッチお気に入りの言葉を具体化した作品だそうです。
ライトタッチで変化球ではありますが、ヒッチらしいスリラーとサスペンスに満ちています。
マクーレーン先輩初期の出演作ですが撮影中ヒッチとは合わなかったらしいです。尤もヒッチはすごく褒めてますけど。

越後屋