劇場公開日 1956年2月8日

「【”誰がハリーを殺したの!”誰もが容疑者の疑いがある中、何度も土に埋められては掘り返される無言のハリーと彼と繋がりが在った人たちとの姿を描いたブラック・コメディ。クスクス笑える作品です。】」ハリーの災難 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”誰がハリーを殺したの!”誰もが容疑者の疑いがある中、何度も土に埋められては掘り返される無言のハリーと彼と繋がりが在った人たちとの姿を描いたブラック・コメディ。クスクス笑える作品です。】

2023年12月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

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幸せ

■秋の森で、ハリーという男が死体となって発見される。
 すると、第一発見者である少年アーニーの母親ジェニファー・ロジャース(シャーリー・マクレーン)、ハリーに襲われそうになった中年婦人グレイブリー、禁漁区で狩猟をしていた元船長ワイルスら、ハリーを殺したのは自分だと信じて疑わない人々が次々と現れて、物語は次なる次元に移って行く。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・最初からハリーが倒れているのに、誰も彼の死体を保安官補のカルビンに届けずにオロオロする姿が可笑しい。

・可哀想なハリーは、何度も土に埋められ、再び掘り返されるのである。クスクス・・。

・散策しているグリーンボウ医師に至っては、彼が倒れているにも関わらず、何度も彼の傍を本を読みながらブツブツ言い続けている。
ー で、ハリーに引っ掛かって転ぶ。-

■売れない画家、サム・マーロウ(ジョン・フォーサイス)の絵を全て買うというお金持ちが現れて、マーロウはハリーの死で憂鬱になっていた人たちに贈り物をするのである。
 その姿を見て、ハリーの妻であったジェニファー・ロジャースはハリーと違って紳士的なマーロウに惹かれるのである。

<で、ハリーが死んだ原因を明かすグリーンボウ医師の言葉。思わず脳内でずっこけるが、皆がホッとする姿が、コレマタ可笑しいのである。(ちょっと、可哀想なハリーだが、彼の生前の容疑者達が言う行いを考えると、仕方がないかな、とも思ってしまうのである。クスクス。
 今作は、アルフレッド・ヒッチコック監督がブラックユーモアとサスペンスを絶妙に織り交ぜたコミカルなミステリー作品なのである。>

NOBU