劇場公開日 1960年11月8日

墓場なき野郎どものレビュー・感想・評価

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3.0リノ・ヴァンチュラも目で殺す

2024年11月27日
iPhoneアプリから投稿

原案・脚色がフィルム・ノワールの神様ジョゼ・ジョバンニ、主演がノワール常連のリノ・ヴァンチュラにジャン=ポール・ベルモンドなんで、結構期待してたんだけど、前半はお話しにノレずイマイチでした。指名手配ギャングが妻子と相棒を連れてイタリアからフランスへの脱出する前半は、街頭での鮮やかな強奪シーンから派手なドンパチなど、見せ場を盛り込んできます。しかし、そもそも妻子連れである必然性がピンと来ないし、アクションシーンが多い割には場面のつながりが悪くて残念。中盤まではお話しの展開も鈍く眠気もしばしばだけど、若いチンピラに匿われながら不義理で不人情な昔の仲間に落とし前をつけさせる後半からグッと持ち直します。昔の仲間から厄介者扱いされながらも若いチンピラとの友情に救われるなど、犯罪者の置かれた立場や心境をうまく描いているのは、元業界人のジョゼ・ジョバンニらしいところです。役者では、リノ・ヴァンチュラが押し出しの効いた堂々とたるギャング振りです。問答無用でピストルをぶっ放す時のクールな目つきは凄みがあります。一方で、若いチンピラ役のベルモンドは、若いながらもパッと明るくなるような魅力があります。彼の登場でドラマが後半からグッと良くなったと思います。

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