「二人のチナスキー」バーフライ 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
二人のチナスキー
チャールズ・ブコウスキーが自伝的脚本として書いた本作は、彼の自伝的小説「勝手に生きろ!」を映画化した「酔いどれ詩人になるまえに」と似通った物語でもあるのは気のせいか?
ブコウスキーの分身でもあるヘンリー・チナスキーを演じた二人の俳優、ミッキー・ロークとマット・ディロンは「ランブルフィッシュ」で兄弟を演じた共通点、本作にはコッポラも絡んでいる。
フェイ・ダナウェイとの先が見えない不思議な関係性と、バーでの喧嘩相手はスタローン弟ってな奇妙でもある図、憎めないキャラを演じるM・ロークにブコウスキーがダブって見えたり。
ブコウスキーのドキュメント映画「ブコウスキー:オールドパンク」で本作を貶しハリウッドに失望したブコウスキーの背後には本作のポスターがちゃっかり貼ってあったり、当時はM・ロークの演技も誉めていたり。
多少なりともブコウスキーの人生を覗き見できる感覚と渋い役者陣、映画全体の雰囲気は素晴らしい。
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