劇場公開日 1988年4月2日

「二人のチナスキー」バーフライ 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5二人のチナスキー

2021年1月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

興奮

チャールズ・ブコウスキーが自伝的脚本として書いた本作は、彼の自伝的小説「勝手に生きろ!」を映画化した「酔いどれ詩人になるまえに」と似通った物語でもあるのは気のせいか?

ブコウスキーの分身でもあるヘンリー・チナスキーを演じた二人の俳優、ミッキー・ロークとマット・ディロンは「ランブルフィッシュ」で兄弟を演じた共通点、本作にはコッポラも絡んでいる。

フェイ・ダナウェイとの先が見えない不思議な関係性と、バーでの喧嘩相手はスタローン弟ってな奇妙でもある図、憎めないキャラを演じるM・ロークにブコウスキーがダブって見えたり。

ブコウスキーのドキュメント映画「ブコウスキー:オールドパンク」で本作を貶しハリウッドに失望したブコウスキーの背後には本作のポスターがちゃっかり貼ってあったり、当時はM・ロークの演技も誉めていたり。

多少なりともブコウスキーの人生を覗き見できる感覚と渋い役者陣、映画全体の雰囲気は素晴らしい。

万年 東一