「交渉よりも活劇が見せ場」ネゴシエーター Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
交渉よりも活劇が見せ場
総合:70点 ( ストーリー:65点|キャスト:70点|演出:75点|ビジュアル:75点|音楽:70点 )
エディ・マーフィー演じるスコットは警察の交渉人役なので、劇中でどんなに喋り倒して交渉を盛り上げてくれるのかと思いきや、あまりそのような場面はない。むしろ交渉よりも派手な活劇でみせてくれる作品なので、緊張の交渉を期待していると肩透かし。これでは別に彼が交渉人である必要性はなく、むしろ普通の刑事ものになってしまっている。原題は「Metro」なので、誤解を招く日本語の題名が良くない。
そんなわけで特に息詰まる交渉が展開されることもなく物語はありふれたものであるが、その代わりに活劇が派手で面白い。特にサンフランシスコ市内の車と路面電車での追跡劇は相当に迫力があるし、次々に破壊されていく車はこの作品の最大の見せ場。
配役に関しては、犯人のマイクが、犯罪も殺しも躊躇わない根っからの反社会的犯罪者として、怖い敵役としてなかなかの健闘をしている。スコットの相棒役のケビンは、かなり大きく活躍したわりにスコットとの普段の絡みが少なくて、活劇場面だけのとても有能な助っ人役に止まってしまっているのは残念。彼女役の恋愛での絡みを減らして、相棒の人柄やスコットとの関係をもっと掘り下げたほうが、作品としては面白くなっただろう。
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