「プロデューサーの皮算用」ナイルの宝石 うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
プロデューサーの皮算用
「ロマンシングストーン」が、見事な快作だったので、すっかり熱を上げ、続きを見た次第です。当時、レンタルビデオ全盛の時代で、棚に並んでたら、続き物はどうしたって手が伸びますよね。
ところが、???なにか違う。雰囲気なのか、舞台設定なのか、もう一つはいり込めない。続編でも、監督、主演俳優、脚本、の主要スタッフか引き続きという例はやはり珍しく、同じ座組では話が進まなかったようで、監督が降りて、脚本も変わって、ビジョンが違う映画が出来上がってしまった。
俳優もわずかの間に歳をとってしまい、ぎりぎり若手の雰囲気だったマイケル・ダグラスはこの頃からベテラン臭を醸し始める。キャスリーン・ターナーもおばさんチックになって、残念な感じだった。この頃の女優さんって、あまり美に執着がなかったのかな。
脚本家は、いかにもプロデューサーの都合で選ばれたような感じで、出来よりも、書き直しを苦にしないかが優先されたのだろう。例えば、馬を出せと言われればそんなシーンを書き、やっぱり犬を出せと言われれば素直に従い、そんなプロ的取り組みの仕事をしてきたようだ。この二人、常にペアで、同じキャリアを積み重ねている。タフな書き直しを二人でこなしてきたのだろう。
まあ、そんなこんなで、映画が面白けりゃ、すべて報われるのだろうけど、さらなる続編が作られなかったのが、評価の全てだろう。
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