ドラキュリアンのレビュー・感想・評価
全1件を表示
.
自宅(CS放送)にて鑑賞。よく判らない邦題だが、原題は"The Monster Squad"。吸血鬼、狼男、半魚人、ミイラ男、フランケンシュタイン(の怪物)と往年のホラーアイコンが一堂に会する豪華な顔ぶれにコメディタッチで、子供達が活躍する様は『フライトナイト('85)』と『グーニーズ('85)』に似たテイスト。マニアが好みそうな科白や設定が随所に散りばめられているが、エロ・グロシーンが最低限に抑えられたマイルドな仕上がりの為、物足りなさは残るものの、家族で観るにはうってつけななかなかの良作。70/100点。
・時代性を鑑みてもSFXや伝統を踏まえたステロタイプなキャラクターの設定や構成等、踏襲している。更に細かな作りもしっかりしており、ラスト迄、飽きさせない工夫がある。
・製作陣幹部の要請により、本篇を90分以内に収める為、監督は全体で13分程、カットしたとインタビューで答えいる。冒頭、J.グウィリム扮する“ヴァン・ヘルシング”を筆頭に退治の為、城に乗り込むシーンは、飛行艇や馬に乗ったキャスト数百人規模の大掛かりなものになる予定だったが、予算上実現せず、現状のものとなった。
・D.レガーの“ドラキュラ”伯爵は当初、L.ニーソンが演じる予定だった。“フィービー”役のA.バンクは、『危険な情事('87)』のオファを断って本作に出た。終盤“ドラキュラ”と対峙する“フィービー”のシーケンスはリアクションが佳かった為、一発OKとなった──あのシーンであげた悲鳴は演技ではなく、本物であるとA.バンクは後に語っている。亦、撮影当時12歳だった“ホレス”を演じたB.チャレムは10年後、肺炎の為、22歳の若さで亡くなった。
・鑑賞日:2017年3月25日(土)
全1件を表示