「有意義な映画」チャイナ・シンドローム Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
有意義な映画
総合:70点
ストーリー: 75
キャスト: 70
演出: 70
ビジュアル: 70
音楽: 60
東日本大震災後の福島の原発事故が起きる前、日本でも電力会社が「日本の原発は絶対に安全」などとまるで神のごとく完全な信頼があるかのように振舞っていたのを覚えている。そもそも人間の作るものに完全なものなどあろうばすがない。彼らは何をもってそのように思い上がったことが言えたのか。実際に福島の事故以前にも日本でいくつかの原発事故が発生し、しかもそれを情報公開しなかったなどの見苦しい失態を重ねた。そして今回の福島の事故、やはり対応が遅れ情報公開が遅れ、問題だらけである。この映画のような会社の都合による情報公開や運営が結局どこででも実行されうるという意味で、この映画は公開から30年以上経過して今だにとても先見性があったと言える。
実は私は経済的観点から全面的な原発反対派ではないのだが、それでもこの映画だけではなく現実にこれに近いことが起きているであろうことにはやはり恐怖を抱いてしまう。このような啓発的な映画が偶然にもスリーマイル事故の直前に公開され人々の関心を引いたことは、社会にとって今なお有意義である。
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