「指揮官の苦悩」ダンディー少佐 komasaさんの映画レビュー(感想・評価)
指揮官の苦悩
戦闘シーンなどの盛り上がりは当然あるし、明確な目的もある。しかし、敵対するアパッチ族やフランス軍の描写はない。寄せ集めである自部隊と、その二人の指揮官の描写が中心となっている。
話が進むにつれ、これは西部劇を舞台とした、プロジェクトリーダーの苦悩を描いた物語なのだと気付く。身近にいそうな性格の部下たち、仕事の割り振りや信賞必罰の難しさ、共有できない苦悩が、こんな状況知っている!というリアリティを観る者ににもたらす。
ダンディー少佐が言う、闘うことを選択するのは楽だからだという言葉は胸に刺さる。
最後、目的を達成してテキサスに戻る隊列。そこにはタイリーン大尉を含めた多くの仲間の姿が消え去っている。これもまた既視感のある光景だ。
二人の指揮官、チャールトン・ヘストン、リチャード・ハリスがとても良い味わいを出している。
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