「予想外に感動」タイタニック えらさんの映画レビュー(感想・評価)
予想外に感動
僕は恋愛映画に興味がありません。正直有名所の映画もそんなに見たいと思いません。ただ映画を語る上で一般教養的に見ておいて方が良いと思ったのと、人に勧められたから仕方無くといった感じだったのですが、見た後はこれが後世に語り継がれる名作か…と圧倒された感じです。
シーンがことごとく実際に起こってるようにしか見えません。特に沈没する船を俯瞰してるシーンや、大勢の人が船にしがみつくシーンなど。メインの人をはじめキャストの身体張りっぷりもすごい。それにしてもディカプリオはかっこいいですねえ。
僕がジーンと来たのはラスト2分(最後のチャプター)です。具体的に言うと、現代のローズのベッドの側に置いてある、タイタニック沈没後の自由に生き世界を楽しむローズの写真(これの伏線が序盤で張ってありましたね)→皆が祝福する中夢でジャックと再開し、キス→my heart will go onの流れ。
ジーンときたどころか作品の評価爆上がりでした。命を賭してローズを助けたジャックの意志がローズの中に生きている事を実感出来たからでしょうか。そしてそれでも、続いていく私の心という名のエンディング…この流れは素晴らしい。美しい。
一番感情移入?したのは船が沈む直前まで演奏を続けた楽団の人たちですね。僕はひねくれ者なので、他人を蹴落としてまで生きようとする乗客の人たちを冷めた目で見ながら、こんなことしてまで生きようとするかなとか(するだろうけど)考えてた矢先に現れたのが楽団の人たちだったからです。あの人たちもかっこいい。
そしてあの演奏をバックに映される浸水する部屋で抱き合う老夫婦、子供に語る母親…。必死に生きようとする人だけでなく、諦め気味の人をも描いてくれたのが嬉しかった。愛を感じたというか。こういう人もいていいよねって。
ちょっと長いけど一見の価値ありです。ファッキン階級制度。