劇場公開日 1997年12月20日

「儚さと美しさで、素晴らしい映画です。」タイタニック ノリック007さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0儚さと美しさで、素晴らしい映画です。

2022年7月19日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

3時間14分という長い映画です。
前半を恋愛映画、後半をパニック映画と思うと、長さを感じることはありません。
体調を整え、鑑賞時間を確保し、鑑賞しましょう。
機会があれば、映画館の大きなスクリーンで鑑賞した方が良い映画です。

架空の人物と実在の人物が登場し、人数も多いです。
乗員は、似たような制服を着ているので、区別がつきにくいです。
人の数だけドラマも愛もあります。

友人、カップル、夫婦、親子または一人で鑑賞しても、楽しめる映画です。
「僕は、人生を贈り物だと考えている。どんなカードが配られても、それもまた大切にしたいと思う。今を大切に」というセリフは誰の心にも響くことでしょう。

フィクションなので、伏線と伏線の回収の仕方がお見事で、何回も鑑賞できる映画です。
「女の心は海のように秘密が一杯なの」というセリフが、ラストシーンの伏線に感じました。

実話に基づく映画なので、タイタニック号について、調べて、理解したうえで、鑑賞するとより楽しめます。
アメリカの法律により、一等乗客、二等乗客と三等乗客は、映画で描かれていたように区別され、差別されていました。
タイタニック号が沈没するシーンで、ジャックとローズより先に船尾の安全柵の外側(上側)に出た人は、チャールズ・ジョーキンで、タイタニック号の処女航海でパン焼き係主任を務め、海に転落しますが、凍死を免れ、救命ボートに助けられ、詳しい証言を残した生存者の1人です。
ローズが生き残ったとしても、不思議はないということです。

エドワード・スミス船長は、タイタニック号が沈没したときには、62歳です。
エドワード・スミス船長は、タイタニック号の処女航海の船長を務めずに、退職していたら、死ぬことはなく、退職後の人生を楽しめたかもしれません。
エドワード・スミス船長は、優秀な船長ですが、オリンピック号の船長として、事故を起こしています。
どんなに優秀な人であれ、老化による能力や判断力の低下は避けられません。
エドワード・スミス船長は、ホワイト・スター・ライン社の社長であるブルース・イズメイの言葉に心を動かされて、判断を誤り、タイタニック号と共に沈没することになりました。
誰が船長をやっていてもタイタニック号は沈没したと考えますが、エドワード・スミス船長以外の誰かが船長をしていれば、エドワード・スミス船長は死ぬことはなかったのです。
タイタニック号の乗員で、退職できるのは、エドワード・スミス船長だけでしょう。
人生の引き際を考えさせられました。
自分は早期退職しましたが、再び働くことになりそうなので、十分に注意が必要です。

ノリック007