「スペクタクル+悲恋物」タイタニック だいすけさんの映画レビュー(感想・評価)
スペクタクル+悲恋物
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実際に起こった豪華客船タイタニック号の沈没事故。
そのタイタニック号に乗り合わせた人々の悲劇を事実と創作を織り交ぜて描いた超大作です。
画家を夢見て新天地に向かう青年ジャックと、落ちぶれた名家の令嬢ローズの悲恋を中心にストーリーは進んで行きます。
(ジャックとローズは当然、架空の人物です)
【悲恋物】としては、身分違いの恋・恋敵の妨害・悲劇的な結末・・・とコテコテの展開。
【スペクタル物】としては、巨額を投じた大掛かりなセットと迫力ある特撮。
良くも悪くも「使い古された」定番の展開なんですが・・・
この「悲恋物」と「スペクタル」の見事なまでの融合が、この作品を見応えのある物にしています。
年老いたローズの回想という形で話が進行して行くんですが、
最新のテクノロジーを駆使した探索船で、悲劇の現場に再び戻ったローズは、どんな気持ちだったんでしょうか?
ラストのローズの安らかな顔。そして、事故後に撮ったであろう数々の写真が、ローズの生涯を物語っています。
ジャックという青年に会ったことで、ローズの人生は変わりました。死んでしまったジャックの分まで、力強く生きたローズの人生は、作中では描かれていません。でも、僕はあの僅か数分の時間で、それを感じ、そして、涙しました。
3時間余りの上映時間は、あのラストの為の前置きだったのでは?という気さえします。
ただ一つ、残念だったのは、若かりし頃のローズを演じたケイト・ウィンスレットの体が、ふくよか過ぎて「落ちぶれた名家の令嬢」という悲壮感を感じなかったことですね(苦笑)
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