「姪を求めて三千里‼️」捜索者 活動写真愛好家さんの映画レビュー(感想・評価)
姪を求めて三千里‼️
"西部劇の神様" ジョン・フォード監督が、ジョン・ウェイン演じるイーサン・エドワーズという主人公がインディアンにさらわれた姪を探す旅を通して、カウボーイ対インディアンという構図が人種差別を孕んでいることを認めて製作した名作‼️これは西部劇という形を借りたロードムービーですね‼️ジョン・ウェイン扮するイーサンはコマンチ族に拉致された姪が陵辱されたのではとの思いに引き裂かれる‼️そしてイーサンは姪を助けるべきか殺すべきかで苦悩する‼️このテーマは後にマーティン・スコセッシ監督が「タクシー・ドライバー」で、12歳で売春をやらされている少女を助けるか悩むトラビスというキャラクターに継承されているそうです‼️「流れ者のガンマン」「インディアンによる白人女性の誘拐」「馬での追跡」「騎兵隊」「バッファロー」「砂漠」「雪」「カントリー音楽とダンス」「純情な恋愛」「殴り合いの喧嘩」など、宝物のような西部劇の定石が散りばめられていて、さすがジョン・フォード監督と思わされる‼️まさに集大成ですね‼️美しい四季を跨ぐイーサンの長い旅路では、怒涛にまみれたり、メランコリーに溢れたりしながら、イーサンの暗い内面が掘り下げられ、イーサンのインディアンに対する復讐心と憎悪がむき出しにされています‼️このイーサン・エドワーズという主人公のキャラ描写の素晴らしさが、「駅馬車」や「荒野の決闘」のアクション描写や詩情性とは明らかに違うところですね‼️演じるジョン・ウェインの演技も尊大でマッチョなスタイルではなく、シンプルな演技で、実は演技派だったんだなぁと痛感させられる名演です‼️お見事‼️そしてイーサンが姪を無事家族の元へ送り届け、ドアの外の荒野へ向かって歩いていくラスト・シーンの後ろ姿‼️ホントに素晴らしいです‼️