劇場公開日 2025年6月14日

「隠されてきた記録、そして今につづく」セルロイド・クローゼット JYARIさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0隠されてきた記録、そして今につづく

2022年12月20日
iPhoneアプリから投稿

映画が創られて以来、どのように同性愛が隠され
どのようにヘイズコードを乗り越えてきたか
知っていた映画から知らなかった映画まで、
実際に当時演じた役者や脚本家などが出てきて
証言しながら、解説される。

こんな貴重な映像が今まであっただろうか。
どのように同性愛という存在が映画の中で
形を変えてきたのか。

ヘイズコード中に、無知な検閲官にバレぬよう
同性愛要素を仕込んでいたのには、泣ける。

さらに、作中で同性愛者は悲劇的な運命を
辿るよう、自殺するような描き方をされることの
問題点を当事者が語る
当時を生きてきた人にどのように享受され、
どのように無視されてきたのか、それを知れる貴重な映画だ。
否定的な描き方でも、ゼロでないだけよかった。そういう関係者もいた。
しかし、映画が人に与える刷り込みは怖い。

そして今、どのように描くべきなのか、
それが試される時代と変わってきている。
どうか、もうクローゼットしないそして否定的でない描き方がされますよに。

JYARI
JYARIさんのコメント
2025年6月14日

2025/6/14 3回目の鑑賞
もう何度見ても泣いちゃう。「噂の二人」で泣いちゃう。
でもこの映画の素晴らしい所をまた発見できて、それはこの映画ではシャーリーマクレーンやスーザンサランドンなどの俳優陣のインタビューもあるので、クローズドなものにならずに社会全体を描くことを実現したことだと思う。つまり、過去に過ちを犯したけれども今は内省的な感情を持っている異性愛者の姿も映されるということ。あと当時から特別な思いをもって演じていた人の事も。まあ、それだけでなくやっぱりフライド・グリーン・トマトに苛々したと言及する人とか、勿論リリー・トムリンの功績も素晴らしいんだけどね。

「ビビアンの旅立ち」と「パーティング・グランセス」全然観れない、観たい……!

JYARI
JYARIさんのコメント
2025年1月7日

2025/1/7 2回目の鑑賞
何度観ても絶望するけど、勇気ももらえる。ありがたい映画。
「ビビアンの旅立ち」と「パーティング・グランセス」がどうしても観たい……!

JYARI