「高校のとき映画館で観たのに、トラウマ級とはならず・・・」世界残酷物語 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
高校のとき映画館で観たのに、トラウマ級とはならず・・・
美しい音楽「MORE」がBGMとして使われると、残酷描写が和らいでくる。実際に人間は動物を食べるのだから不自然ではないこと、そう考えると残酷な行為も残酷でなくなるから不思議だ。基本はドキュメンタリーであるが、人間の風習に関してはちょっと眉唾の部分も・・・
原爆による影響で島に住めなくなった鳥の映像を見ると、むしろ人間批判しているような内容を描いたり、一方では生きている喜びを感じる人間賛歌の映像もある。犬を食べる台湾と犬を人間と同じように埋葬するアメリカ。マニアックな芸術に対する風刺もあったり、人間の愚かしい部分をも冗談っぽく訴えてくる。
最後のエピソード、飛行機が飛ぶのを眺めるアボリジニの映像は、未開の現地人に対する憐れみととるべきか、ただ現実を訴えているだけなのか・・・疑問に感じることも多い。しかし、モンド映画の原点として、エポックメイキングな映画であった事実により評価できる。
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