「空撮映画の教科書📕」素晴らしい風船旅行 minavoさんの映画レビュー(感想・評価)
空撮映画の教科書📕
映像の魔術師、ラモリス3本目は初の長編作品。おじいちゃんが発明した気球に乗って、おじいちゃんと孫がフランスの空の旅をする。
「赤い風船」「白い馬」で評価された後の長編なので、共通するシーンがあって楽しかった。ただ、短編だともってたストーリーラインの弱さが露呈してるように感じた。
今時なら空撮もドローン使ってデジタルで撮り直しができるけど、1960年当時、躍動する野生動物、モンブランの頂上で手を振る人など、奇跡のタイミングをどうやって撮ったのか?ド肝を抜かしたことが想像できる。これは65年たった今も変わらない。謎すぎる。
ちなみに、空撮はもちろん気球ではなく、監督が特許とった、ヘリコプターからのものらしい。編集がうまくて、めちゃくちゃリアリティがある。会場からも、えー!って声があがってた。
「七人の侍」観た時、キャラクター造形がジブリっぽくてびっくりしたけど、今回は、背景美術、自動車、帆船、群れをなして飛ぶ鳥に、宮崎駿さんが関わった世界名作劇場から、「カリオストロの城」くらいまでのジブリの背景美術を実写で観てる感じがした。
今回の孫役の少年は「赤い風船」と同様、ラモリス監督の実子。危ないシーンもよく頑張ってた。注目のラストはこちらも衝撃的だが、死の連想はなし。
コメントする
