ジョニーは戦場へ行ったのレビュー・感想・評価
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トラウマ映画と聞いて見てみれば
医療従事者にとって最大級の課題、などと偉そうなことは云えないけれど、患者の尊厳を如何にして守るのか、考えさせられる作品でした。けれども、なぜだろう。「苦しいのは、あなただけじゃない」という意見が思い浮かぶのは何故か。この映画に登場する、看護に携わる人々もそりゃあ見ていて辛いだろう。例え、五体満足でも色々な問題を抱えて生きているはずだから――中盤から登場する看護師がかけている十字架のペンダントが実に象徴的だったと感じています。合わせて、彼に送ったメッセージも。
半世紀前の
…作品。
しかし今も戦争は起きている。
人間って馬鹿なんですかね。
戦争映画ってなんで作られるんだろう。
戦争の愚かさを知らしめるためではないんだね、多分。
夢?妄想?の中で父や恋人や友達と会うジョニー。
せつない…。
自分だったら…と想像すると、よりキツいラスト
戦争の惨さ以上に、医療現場の患者対応の粗さにモヤモヤを感じた。
おそらく当時にも、本人はもう何も感じない「だろう」という予想のもとで劇中のような扱いを受けていた人はいただろうと思う。
ただ生かされている状態の中でも、ナースの優しさで陽の光を感じたり、会話をしたりといった喜びを感じられていたところでの、あのラスト…救いのなさ、絶望感を感じてしまう。
軍人として戦争に行った段階から道具として政府に扱われているのかもしれないが、負傷して多くを失った状態でも尚あのような扱いを受けるのは、自分だったらと想像するととても苦しかった。
『ミリオンダラー・ベイビー』と並べて見てはいけないと僕は思う。
肉の塊になっても、人間としての『性』が無くなっていない。残酷な事だが、生きている証拠。それを手助けする看護師の愛の力。『無償の愛(アガペー)』だと思う。キリスト教的であり、僕等日本人には分からない。
肉の塊だったが、徐々に人間性を取り戻し、悪夢を見て、死にたいと自我を持つ。『我思う故に我あり』か?いずれにしろ、
それが『生への讃歌』だと僕は見た。そして『人間死ぬときは誰でも一人』と避けられない運命を解いている。『尊厳死を肯定する行為』と『障害への恐怖心』と間違って解釈してはいけないと感じた。この映画では、看護師の『究極の選択』を否定している。僕はその点を評価している。この映画を『悪夢』で終わらさなければならない。そして、そうなりたくなければ『デモクラシーの為に戦わなければ良い』のである。実に明解だ。反戦映画としても傑作だと思う。
筋金入りの真のハリウッドテンだと思う。
『ミリオンダラー・ベイビー』と並べて見てはいけないと僕は思う。
あまりに気の毒
主人公は「ジョー」と呼ばれていて、ジョニーは出てこないけど、ジョニーはジョーのことでいいのだろうか。イギリスではどっちも大差ないのだろうか。大脳を失っていながら、意識があって、モールス信号への返事で激しく首を振っているのが痛々しい。そんな主人公の回想と現在を行き来する構成で、見ていると眠くなり何度も寝落ちして見終わるのに苦労した。
METALLICAの『ONE』のモチーフとなった映画と聞いて、本作...
METALLICAの『ONE』のモチーフとなった映画と聞いて、本作品を観賞しました。
この映画の訴える反戦の激情と、ジョーの底知れぬ絶望感は圧倒的です。
観賞後も、ジョーのSOSが脳裏を離れませんでした
強烈なメッセージ性
反戦メッセージだけでなく、宗教や政治思想の理想と矛盾、人間の尊厳と定義など、人生のあらゆる事が込められていると思いました。
お偉方が若者を戦争に駆り立て、宗教指導者達(恐らく三大宗教と見られる指導者達が現れるワンシーンがあります)は、平和の為に尊い犠牲を払ったあなたが犯した罪は許されますよって、何だか痛烈な皮肉です。
でも"あらゆる所に神や愛が宿る"と言う格言の意味が、眩しいばかりのカラーシーンから感じられました。例え小さなものしか持ち合わせていなくても、感謝して愛して人生謳歌しないと勿体ないのです。
"You see these? Two arms. You see these? Two legs; And you see this? One girl; what else does anyone want?"
これほどの恐怖はない
総合:65点
ストーリー: 85
キャスト: 70
演出: 75
ビジュアル: 55
音楽: 65
怖い。とにかく怖い。絶望だけが支配する暗闇には、光も音も匂いも存在しない。もし自分が彼の立場だったらと思うと、筆舌に尽くしがたい表しようのない恐怖を感じる。どんな恐怖映画よりも悲惨。これ以上の恐怖を私はどうしても思いつかない。
彼の苦悩は今後どこまで続くのだろうか。無限地獄である。見世物という考え付く唯一の自らの生存の意義をようやく考えても、それすらいとも簡単に拒否される。彼はその地獄を自ら終わらせることを望んでも、それを実行する力すらもっていない。変な話だが、彼が少しでも早くその苦しみから解放されることを望んでしまう。私が彼であったならば間違いなく強くそれを望むからである。
すごい映画ではあるのだが、残念ながらこれを見た後の気分があまりよくなかった。とても耐えられない地獄である。だから得点は低めです。
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