「一つの事案に対し多角的視点で判断する事の重要さ」ジョニーは戦場へ行った pilotsglideさんの映画レビュー(感想・評価)
一つの事案に対し多角的視点で判断する事の重要さ
まず、この映画を鑑賞しようとしたきっかけは、某ヘビメタバンドの曲のビデオクリップにこの映画の映像が差し込まれていて、当時はその映像に恐怖を感じました。
曲のライナー(解説)は走り読みでこの映画のタイトルが頭に残り、歌詞はこの映画の世界そのものであり、私個人として第一次世界大戦だけでなく反戦というか当時のアフガニスタン紛争事案に対して訴えている内容なのだと私は感じました。
そのビデオクリップから35年近くが経過しある映画館でこの映画の宣伝を見て鑑賞してみたくなりました。
さすがに、当時のような恐怖は感じないだろうと。
当時とは異なるが、別の恐怖を感じました。
終戦という時期における企画なのかもしれないが、映画というエンターテインメントの枠だけでは収まりきれない強烈なメッセージを感じましました。
戦争も恐怖を感じましたが、ヒト、人間に恐怖を感じる作品だと感じました。
何が正義で何が悪か、理由をつけ自身で納得をし行動をすることが殆どであると思いますが、判断に至るまでの過程でどのような情報に触れその判断に至ったのか。
ジョーは行かないという判断もできたはずでしょうが、戦場へ行った。
きっと、ヒト、人間、大多数の意見、幼い頃からの環境で洗脳とは言わないが一つの流れの中に巻き込まれ幻想のようなものを抱きながらそれを大義と捉え、きっと、というか劇中のセリフでもあるように国のため、同年代も参加しているしという流れもあり、戦地に向かうのでした。
きっと何かに対して賛成、あるいは反対とし意思表明をする機会はあるが、逆らえない流れはある。
作品の中では、不幸にも生かされてしまい、意思疎通がしっかり行えないながらも手段を見出し、理解してもらえると信じて本心を伝えたものの、国という巨大な組織の前になかったものとされ、また闇に閉じ込められてしまう。
病院に運ばれた当初よりも扱いが酷くなるようなニュアンスで幕を閉じる。
延命処置は本当に必要なのかというところまで考えさせられる映画だったと感じた。
自然の摂理、生と死、ヒトも動物、理由は様々だが死は必ずあるものと考えると、他者の思いで延命をすることが必ずしも善であるとは言いがたい。
主人公も、自分の希望が通らないときは…と伝えているにも関わらず、闇に閉じ込め生かし続ける事は無責任とも感じた。
考えさせられる作品だった。
