劇場公開日 1984年9月1日

アフリカ残酷物語 食人大統領アミンのレビュー・感想・評価

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3.5タイトルで損してます

2014年1月22日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:TV地上波、映画館

怖い

ウガンダのアミン将軍は「自由」と「解放」を掲げ、軍事クーデターを起こし政権を奪取する事に成功。
自ら大統領へと就任したアミンは、自由解放路線を信じた国民の支持を得て、反対派の虐殺を開始する。
最初は順調に政策を打ち出していたアミンだったが、イギリスやアジアから非難が集中し始めた。
彼は、そうした国々と一方的に国交を断絶。
そして、言う事を聞かない仲間ですら、始末して行くのだった…

「DVDにならない病んだ映画シリーズ」の3本目は、邦題で大きな損をした作品をチョイスしました。

モンド映画の流れを汲んだ「食人族」のヒットにあやかって付けられた邦題のせいでゲテモノ映画として、いまだに勘違いされている本作ですが、中身はウガンダを6年に渡り支配し続けた独裁者アミンの動向を余すところなく伝えた実録映画なんです。

撮影や編集に素人臭い点はありますが、とにかく、適当な思い付きで政策を打ち出したり、個人的な願望で国民の利益を奪い取ってしまう幼稚なアミンに腹立つ事請け合いの映画でして、彼の存在に着目すると非常に楽しめる作品であります。

人種差別を徹底的に行い、アラブ人やユダヤ人を強制排除。

気に入らない国や、一言でも異論を唱える国とは、一方的に外交を断絶していきます。

外国人が所有していた財産や店を適当に部下へと配分し、利益還元を完全無視。

当然、ウガンダ紙幣は紙くずとなり、世界経済から孤立します。

外貨を獲得出来ないウガンダは偽札を製造。

国民生活はますます疲弊していきます。

また、私生活も無茶苦茶で、結婚式を挙げたばかりの新婦をパーティー会場で見初めてレイプしようとしたり、レース会場に来ていた10代の娘を5番目の妻にしたりと、やりたい放題。

下半身に正直者なんでしょうが、不誠実な振る舞いに呆れて何にも言えません。

まるで中二病を患っているとしか思えないこんな輩が、現に国家のトップに居たのですから恐ろしい。

「自由解放」とうまいこと言って、政権とったら好き勝手し放題。

まさに万死に値するポンコツ野郎です。

因みに、監督のS.パテルには、これまた一部の者には堪らない魅力作「キリマンジャロの悪魔」を監督したラジュ・パテルという息子がおります。

親子共々暗黒大陸アフリカを舞台にした実話を映画化。

実に素敵な2人です(笑)

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かもしだ