「女性性の苦しみ」主婦マリーがしたこと ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
女性性の苦しみ
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ナチス支配下のフランスで、生きるために売春や堕胎の手伝いをしたマリー。それが主婦マリーがしたこと。
そして、絶望的なほどのマッチョな男性優位主義がはびこる社会の中で、マリーは苛立つ男性の腹いせとして、髪を切られ斬首刑で見せしめにされる。たかが、それごときのことで。
当時の女性が背負ったとてつもない不条理は、長い歴史の中で魔女と呼ばれ処刑された女性達と根っこは同じである。社会不安のガス抜きとして、権威の支配を強めるコマとして。
だからこそ、私達は先人達の歴史に学ばなければいけない。処刑される理屈は、いくらでも作られる。ファシズム政権下で子供を生かし自分を生かさなければならないマリーは、私達全ての女性の象徴なのだから。
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