「シリアス一辺倒」龍拳 詠み人知らずさんの映画レビュー(感想・評価)
シリアス一辺倒
BS260で視聴
「挙精」の後、ジャッキーのレンタルによる「酔挙」と並行して、ロー・ウェイによるシリアス路線として製作された。
「唐山武館」の道場主の愛弟子ジャッキーは、師匠の敵討ちに燃えるが、その後は思わぬ展開を迎える。
何といっても、ジャッキーが(場面としては出てこないものの)3年間の(龍挙の)修行の末、たどり着いたら仇(かたき)の性格が全く違っていたのでは、やりにくかったろう。第一、それならば、まず道場主の家族に謝っているだろう。それに加えて、主要人物の裏切りもあり(もっとも、こちらは誰の味方かさっぱりわからず)。カンフーを楽しむには、最低限の筋立てがないと。私にとっては、1973年、香港ショウ・ブラザースの「ブラッド・ブラザース 刺馬」が原点。あの武闘劇は、本当に素晴らしかった!
ロー・ウェイは、ジャッキーのコミカルな面を容認して、前作「挙精」を作ったのに、二人とも満足できなかったのか、またシリアスだけの本作に戻ってしまっている。それで、ストーリーに難ありでは、これ以上の発展を期待することは難しい。残念!
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