さよならをもう一度のレビュー・感想・評価
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バーグマンとイブ・モンタンに支えられた作品か
さよならをもう一度言うのはどちらの男性へ 対してなのだろうとドキドキしながら観た。 過去の経験からお互いに束縛し合わない関係 でいたはずなのに、 男は彼女を異性関係の一部としか捉えず、 女は彼への想いが全てと捉える。 だからその呪縛から解き放たれそうに なった女は、 将来不安はあるものの若い男と 結ばれるべきなのに、 過去の男の一時的な感情に絆されて 本来望まなかったはずの再婚を選択する。 しかし、結婚前に抱いていた彼への同じ疑念 に苛まれる。 バーグマンとイブ・モンタンでなかったら、 失敗を繰り返す情に脆い女と 都合良く異性関係を使い分ける身勝手な男 の、ありがちなストーリー展開の映画 に過ぎない。 私は映画を監督力を中心に鑑賞作品を 選ぶタイプだが、 しかし、この映画は俳優の力量が かなり高く働いたと感じさせる。 さりとて、演出でも、 女の使用人の人生諭しぶりは面白いし、 女が大事な記念日を 同じように再婚の男にすっぽかされる ファーストシーンに重ねたラストシーン は見事だ。 男と女の基本的な異性への 感性の違いなのか、 はたまたこの時代の捉え方に過ぎなく 現代では昔話になった 男女の恋愛感なのか、 経験に乏しい私には解らないが、 観終わった時に、 愛は一生のものと捉えた女と 一夜のものとしか捉えない男の映画、 ジョーン・フォンティーン主演の 「忘れじの面影」が脳裏に浮かんだ。 2022.3.13追記 前回はサガンの「ブラームスはお好き」が 原作とは気付かずに鑑賞していたので 原作本を読んでみた。 驚くのは「悲しみよこんにちは」の “自由と秩序”の観点に続いて、 39歳でのしがらみを優先する恋愛心情を 23歳にして克明に描いていることだった。 彼女は若くして老成していたのだろうか。 主人公が涙を流す際に ワイパーを動かすシーンも 原作にあることが分かり ほぼ原作通りの脚本かと思ったが、 その他の点の比較もあり 改めて鑑賞したくなった。
年下の青年を愛してしまった中年女の物語。バーグマンらしいチョイスだ...
年下の青年を愛してしまった中年女の物語。バーグマンらしいチョイスだが映画としては平凡。泣いて運転しながらワイパーを動かすシーンはさすが原作がサガンならではの洒落さではありました。
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