さよならコロンバスのレビュー・感想・評価
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同化と分裂
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ユダヤ系アメリカ人であるフィリップ・ロスの1959年の小説の同年映画
第三世代のニール(リチャード・ベンジャミン)を主人公に 中流階級のユダヤ系アメリカ人の生活を描いている
第二世代のブレンダの両親とニールの叔母の暮らし振りは全く違う
事業成功組である彼女の家庭での食事風景や兄の結婚式での招待客の食い散らかし振りがひどい
これはアメリカに同化したのか
それとも お里が知れる(東欧・ロシア系は貧しかった人も多い)ということだろうか
一方、叔母宅ではひとりひとりに別々の料理を出したりしている
(これは女性にとっては大変)
同居のニールはアメリカへの同化よりもアイデンティティにこだわりが…
宗教心は皆にあまり感じられない
ブレンダと兄は鼻を整形し
彼等の父親はユダヤ系の金銭への執着への批判を気にしている
(ユダヤ人のコンプレックス)
ブレンダの妹は抜け目なく(ズルをしても)勝ちにこだわり続ける
また移民時は同じ生活圏だった黒人を そこから脱出すると差別し始める
そしてニール自身も図書館勤務の低賃金労働者として彼女の両親から何となく差別されている
ブレンダとニールの別れが
避妊具の置き忘れにあるのか
第三世代の男女の考え方の違いにあるのか
あるいは全く別の原因による心変わりなのかよくわかりませんでしたが
彼の疎外感は感じられました
我儘娘を演じるアリ・マッグローが美しく
父親がいくらでもお洋服を買ってくれそうなのも理解出来ます
彼等のネットワークのようなものも感じられましたが、ブレンダが昔の男と完全に縁を切らないみたいなのも(ニール驚く)その考え方なんでしょうか
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