劇場公開日 1991年4月27日

「目眩く映像詩、聴覚の神秘体験」ざくろの色 青樹礼門さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5目眩く映像詩、聴覚の神秘体験

2025年5月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:その他

目に映るものすべてが、厳密に設計され、
その動きひとつひとつに心を奪われる
摩訶不思議な舞踊を観ているみたいだ

構図もアングルもドクトクでなんとも知れない味
織物布生地紙質のフェティシズム
まさに目で愛づるは
触感のアポカリプスとは言い過ぎかしら

宗教画フレスコ画壁画タペストリー
織物や宝飾品などなどとしか
わたしの稚拙なボキャブラリーでは出てこないが

これはまさに映画の玉手箱や!
あゝ彦摩呂は浦島太郎になり
見終わったあとの現実世界に
そして僕は途方に暮れる
大沢誉志幸

はあ、とため息ですよ
わりとカット数が多くすぐ次の場面に変わるので
最後まで飽きずに観れました

こんなに次から次へと美麗ヘンテコなメニューを繰り出してくるから寝るなんて気がしれない!

むしろ覚醒しました

お風呂場を延々と眺めて長回ししてるよな
タルコフスキーのようなかったるさは皆無

ホドロフスキー、丸山明宏、ミシェルオスロ、落下の王国、ウェスアンダーソン、ティルダスウィントンが好きな人は割と大丈夫じゃないかなあ

青樹礼門