「シネマの夜明け‼️」国民の創生 活動写真愛好家さんの映画レビュー(感想・評価)
シネマの夜明け‼️
エジソンが、のぞき穴から連続写真を見るための装置「キネトスコープ」を開発してから20年、映画が20分程度の短編だった時代に生まれた3時間の超大スペクタクル作品‼️カット割りやフラッシュバック、クローズアップ、ロング・ショット、象徴的表現、そして音楽など、現在では当たり前な近代映画の手法を、「映画の父」D・W・グリフィス監督がその力の全てを注いで完成させてくれた作品‼️我々映画ファンが現在、様々なジャンルの映画を楽しめるのはグリフィス監督のおかげでしょう‼️感謝‼️作品としては南北戦争をバックに、南と北に生まれて育った若者たちが敵味方となって戦う一つのアメリカ史‼️前半は南北戦争の大規模な戦闘シーン‼️ロングショットで展開する撃ち合いや銃剣での突撃シーンは、今観てもかなり迫力あります‼️後半は敗れた南部の地で、奴隷から解放された黒人たちが傍若無人に振舞い、そして虐げられる白人たちが自衛組織クー・クラックス・クラン、いわゆるKKKを結成し、黒人たちと戦う‼️議員となった黒人たちが議会で酒を飲んだり、机の上に素足を乗せる無知ぶり‼️白人女性の貞操を狙う黒人たちが目をギラつかせるクローズアップなど、まるで野獣のように描かれているし、主人公の妹が黒人の民兵に追い回されて崖から身を投げるシーンに、主人公の妹を讃える字幕が挿入されるなど、あからさまに黒人への恐怖や憎悪が色濃く描写されていて、ちょっとヤバい‼️そして黒人を蹴散らすKKKの姿が英雄のように描かれていて、現代においてはリバイバルが難しいんじゃないかと思わされる作品ですね‼️3時間という上映時間を感じさせない力作であり、映画史的に重要な作品ではあるんだけど、胸張って人には勧められない作品かもしれない‼️