「ジョディの怪演というよりは」告発の行方 うそつきかもめさんの映画レビュー(感想・評価)
ジョディの怪演というよりは
レイプ犯罪の立証の難しさと、その立場に置かれた女性の尊厳の回復がいかに困難かを真正面からとらえた。そう言われると何も言い返せないし、特に男の側から言えることは、「気のすむまでやればいい」くらいのことだろう。
近ごろ、ハリウッドを席巻しているミートゥーや、タイムズアップなどの運動も、実は機運を盛り上げて、業界全体を活性化するためのスローガンに過ぎないのではないかと勘繰ってしまう。一見、女性は今まで虐げられ、抑圧されてきた存在だったが、もう我慢しなくていい。私たちは立ち上がるのよ!という単純な図式で分かりやすい、レイプ犯罪が告発され、大物プロデューサーが跡形もなく葬られてしまったが、あえて暴論を承知で書くなら、この映画でも、同じことを描いてある。
なぜ、この時に学ばなかったのか。
少なくとも、同意の上でのセックスだと、思い込んでいる男性は、あとからレイプを主張されれば惨めに傷つくしかないのだろう。
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