劇場公開日 1990年9月28日

「奇跡のキャスティング」ゴースト ニューヨークの幻 うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0奇跡のキャスティング

2022年2月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

配役の妙。
パトリック・スウェイジは、怒りと、困惑、悲しみに、喜び、愛情の全てのエモーションを、画面に焼き付け、文字通り旅立ってゆきました。

うさんくさい霊媒師役にウーピー・ゴールドバーグ。これも文句なしのはまり役。下手すれば説明臭くなる状況説明のセリフも、彼女にかかれば一流のツッコミになるという魔法のような演技力。

そして、いやらしくなり過ぎないのに、過激なラブシーンは、デミ・ムーアの中世的な魅力のなせる業。彼女は自分が回す立場になった時はそれほど光らないのに、手の届かないところで何かに見られているというシチュエーションで、最大の魅力を発揮するのです。

言わば、奇跡のキャスティングがあったからこそ、この映画は面白くなったわけで、似たようなお話はいくらでもあるのに、いまだにその輝きを失いません。

あ、忘れるところだった。テーマ音楽の素晴らしさもその魅力のひとつです。

2018.8.22

うそつきカモメ