「【より現代に通じるもの】」クリーン、シェーブン ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
【より現代に通じるもの】
この作品が制作された30年近く前より、この映画の意図は、今、理解されやすいかもしれない。
監督は、統合失調症というものを描き、人々に、それがどのようなものか理解してほしかったとインタビューで答えていた。
終始、ラジオのノイズのような音や、遠くなのに大きい音だったり、近くなのに小さな音だったり、ボリュームのバランスの悪い騒音などが流れ続け、頭の中を駆け巡る。
そして、巻き起こる悲劇。
当時、統合失調症を患う人の、何らかの救いになればと制作された映画だが、情報が溢れ、ネットの攻撃的なやり取りが止まない現代社会こそ、統合失調症を患っているようならもので、この作品に通じるものがあるように感じるのは僕だけではないだろう。
決して、キレイにならすことなど出来そうにない。
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