「踊るウォーケン」キング・オブ・ニューヨーク カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
踊るウォーケン
劇場鑑賞は初めて。
本当に人を殺めた人間の目をしている役者さんと常々思っているクリストファー・ウォーケン主演のギャング映画。
ながらくカルト的人気だったが、ビデオ発売後にラッパーやラップファンを中心に人気が出たというイメージだが、個人的にはストーリーと言うより一流キャストのパフォーマンスが好きな作品。
ニューヨークの麻薬王に俺はなる!はずだったが志半ばで刑務所に入り、その間かつてのライバルが台頭してしまったため、出所後にブランクを取り戻すかの様に抗争を繰り返し麻薬の流れを支配するが思わぬ敵に襲われる。
クリストファー・ウォーケン、ローレンス(ラリー)・フィッシュバーグ、デビッド・カルーソ、スティーブ・ブシェミ、ウェズリー・スナイプスなど素晴らしいキャストを擁し「スカーフェイス」や「グッドフェローズ」を強く意識した印象があるが、そのレベルに至らなかった理由はそれぞれのシーンの流れが繋がっておらず展開が不均一な印象だった、あれほどの事をしながら捕まっても金で釈放されてしまう、クライマックスの一部の警官達の行動にギャング映画のルールの様なものが守られていない感じを受けたことなどが考えられる。
また悪い奴しか攻撃はせず、地元の病院へ資金提供するという中途半端に良い人間の様に見せているが、多くの人間を廃人に追い込む麻薬で金儲けしている事を鑑賞者は知っているので何言ってんの?となってしまうw
アベル・フェラーラにしては比較的観やすい映画だとは思うが、マニア以外には強くお勧めし難い映画だと思う。
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