「重くて長くて退屈」カラマーゾフの兄弟(1968) Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
重くて長くて退屈
総合:50点
ストーリー:65
キャスト:70
演出:75
ビジュアル:75
音楽:65
ドストエフスキーの傑作なんだそうだが、どうにも重いし長いし退屈だった。当時のロシアの宗教観とか上流社会の不道徳といった状況にたいして知識の少ない自分としては、彼らの醜い行動に対して現代的視点から見てしまうと彼らを侮蔑し見下してしまうだけだし、特に前半では本能と欲望のままに暴走する人々に対してその傾向が強かった。このような下品で知性の感じられないのに、金をもっていて好き勝手やってる腐臭のするような人々が私は好きではない。そんな姿を冒頭から二時間以上見せ続けられる。
後半の裁判になってからのどろどろの人間模様や凍てつく大地への旅立ちなどは流石にロシア文学らしい荘厳さがあって前半よりは盛り上がるのだが、やはり合計四時間は長い。厳しい冬を耐え忍ぶ芯の強いロシア人のような忍耐が、この作品にたいする自分にはなかった。これを見て原作を読んでみようという気にはならないな。
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