劇場公開日 1995年6月24日

「暖かい木漏れ日のような映画」音のない世界で ken7aroooさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0暖かい木漏れ日のような映画

2018年6月10日
PCから投稿

楽しい

知的

幸せ

耳の聞こえない聾唖者の子供たちが学校で勉強する様子と、
大人の聾唖者の生活を交互に描いている。

最初は意外な聾唖者の生活に驚き、好奇心を刺激されながら映画に見入っている。
そのうちにゆったりとしたスピードながら価値観の転倒がおそってきて、観客は気楽な傍観者ではいられなくなる。

控えめで節度ある自然音と、暖かい木漏れ日のような映像は美しく、
映画が彼らの人生を優しく肯定しているようだ。

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以下は個人的に気になったこと
手話は話し言葉の代用ではない。しかし、話し言葉と手話では言語の数に違いがあるようだ。
物より先に言葉があるということを信じるとすれば、健常者と聾唖者では見えている世界、感じている世界も違うということになる。
彼らはどんな風に世界を見ているのだろう。

ken7arooo