大いなる別れのレビュー・感想・評価
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さすがのリザベス・スコット
ボギー主演なので「ポーカーフェイスでキザなセリフ」あり、リザベス・スコットも主演なのだが「あれっ、この映画では悪女じゃないのか?…と思っていたら、やっぱり悪女(笑)」といったハードボイルド的であり、ノワール的である映画。
冒頭、ハンフリー・ボガートが警察に追われて教会の牧師に過去を話し始める場面から始まる。
ボギーと親友が復員して勲章を受けることになるのを知った途端、親友は大衆の眼を恐れて逃げてしまう。何か犯罪を犯したっぽい。
そのため、ボギーは真相追及を始めると、親友の妻(リザベス・スコット)が街の権力者に秘密を握られて、権力者の言いなりになっているらしいことが分かる。
しかし、実際は………という始まり方の映画。
この映画でのリザベス・スコットも、相変わらず見事な雰囲気&スタイルで素敵な悪女。
さすが、期待を裏切らない存在感。
ボギーも「女はポケットに入れておいて…」などというセリフ。
……B’zの曲「♪愛のバクダン」の歌詞に似ている(笑)
ただ、作品としては、観終わった時に「なぜ?」がたくさん残る感じだった。
まぁ雰囲気を楽しむ映画として考えればOKかも知れない…(笑)
⇒ リザベス・スコットのファンなので甘くなるww
目的の天秤
男の目的は親友の濡れ衣を晴らし名誉を回復させる事だった。女の目的は自己保身だった。二人が複雑な恋愛感情にもつれながら、女の自己保身が男よりも名誉が勝った瞬間から悲劇に向かって行く。男も騙されて本気になり共謀したりするが、女の本性を知ると、突き放す。命懸けぎりぎりの所で女を諭そうとする。訳ありの騙す女と関わると複雑になる。騙す女は莫大な財産のために重婚し、片方には噓を付いていた。ポリアモリー等と言う集団変態行為は、差別を含む偽善だろうと思わせるかも知れない。結局はどこかで天秤にかけるはずだ。惑わされながら危ない所で男は親友の名誉のほうに戻っていくが、騙す女は最期まで複雑だった。騙さない愛とは何か。観覧者の私としても、女優のほうがあまり魅力的に思えなかったために、その分女の魔力を感ぜずに、こういう人間もいると気をつけるための教訓的に観られたかも知れないが、女優に魅力を感じてしまっていたとしたら、悪女の悪を隠ぺいしようとしてしまったかも知れない。主人公は転々しながらも最後は踏み残ったのだった。
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