「作品の大枠での起承転結性が弱く…」ウィンチェスター銃'73 KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)
作品の大枠での起承転結性が弱く…
残念ながら
何ともまとまりの悪い作品に思えた。
アンソニー・マン監督としては、
意識もないままに「グレン・ミラー物語」
「ローマ帝国の滅亡」「テレマークの要塞」
等を観ていて、
それぞれあまり名作の印象はなかったが、
彼のプロフィールを見ると
これが監督第一作目のようだ。
題名の名ライフル銃やヒロイン
(「ポセイドン・アドベンチャー」で
有名なシェリー・ウィンタースだが
「陽のあたる場所」に続いて
若き頃の彼女に会えたのは嬉しい限り)
を狂言回し的要素にしているが、
この二つを上手く生かし切れておらず、
各エピソードを
ただ時系列順に繋いでいるだけで、
作品の大枠での起承転結性が弱く感じた。
各アクションシーンはなかなかのものだった
だけに残念に思える。
戦前のアカデミー作品賞受賞作「シマロン」の
同監督によるリメイク版も録画済みなので
近々鑑賞するが、
果たしてそちらの出来はどうだろうか。
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