「【”真理は自由を与える。ヨハネによる福音書”偶然、或る殺人事件の遺体の場所を知った少年を追うマフィア、検事、彼を守る女弁護士のスリリングな遣り取りが秀逸で、ラストも爽快なる逸品。】」依頼人(1994) NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”真理は自由を与える。ヨハネによる福音書”偶然、或る殺人事件の遺体の場所を知った少年を追うマフィア、検事、彼を守る女弁護士のスリリングな遣り取りが秀逸で、ラストも爽快なる逸品。】
■自殺しようとしている太った男クリフォード(ウォルター・オルケウィック)に偶然森の中で出会った少年マーク・スウェイ(ブラッド・レンフロー:今作の演技で一気に名子役として名を上げるが・・。)と幼い弟。
男はある事件で殺された上院議員の遺体の隠し場所を自分の車内で打ち明けて死んでいく。
マークの口をふさごうとするマフィアのアンクル・ジョニーの指示で動く殺害実行犯の剃刀バリー(アンソニー・ラパリア)とグロンキーとボノ、ルイジアナ州知事を目指す野心家の連邦検事ロイ・フォルトリッグ(トミー・リー・ジョーンズ)とFBIに追われることになったマークは、弁護士を雇うことを決心し、過去に夫の裏切りで子供達を失った女弁護士レジー・ラヴ(スーザン・サランドン)を雇う。一ドルで。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・或る殺害事件の真相を偶々知ってしまったマーク・スウェイを演じるブラッド・レンフローの、名子役ぶりがこの作品を際立たせている。
・更に、夫の裏切りで子供達を失った女弁護士レジー・ラヴを演じるスーザン・サランドンの確かなる演技が、少年と心を通わせていく過程を鮮やかに描いている事を支えている。
・法廷シーンは一度だけ描かれるが、毅然として審理を進めるハリー・ルーズベルト判事
(オシー・デイヴィス)の姿勢も良い。
・女弁護士レジー・ラヴが、最初は舐めてかかっていた切れ者の連邦検事ロイ・フォルトリッグを、マークと共に次々に出し抜いて行く様も、ハラハラしながらも爽快である。
特に、二人が剃刀バリーにより殺された議員の死骸を掘り起こすシーン。
<司法取引により、女弁護士レジー・ラヴの粋な計らいで、マークが母と弟と共に新しい土地のウオーク・イン・クローゼットのある新しい白い家で新しい生活を始めるために、小型ジェットに乗る際に、マークが女弁護士レジーに”もう会えないの。”と言った際に彼女が彼に渡した大切なネックレス。
そして、捜査を全て終えた、切れ者の連邦検事ロイ・フォルトリッグが、今や一目置いている彼女に”州知事になったら、一緒に働かないか。”と声を掛けるシーンも爽やかである。
今作は、偶然、或る殺人事件の遺体の場所を知った少年を追うマフィア、検事、彼を守る女弁護士のスリリングな遣り取りが秀逸で、ラストも爽快なる逸品である。>