「大コケ映画ですね、でもそれ故にか妙に愛おしさが」イシュタール アンディ・ロビンソンさんの映画レビュー(感想・評価)
大コケ映画ですね、でもそれ故にか妙に愛おしさが
ロードショー公開時に、新宿歌舞伎町のオールナイト館で観ました。
あんまり、ちゃんと観てる客が居なさそうでしたが。
というのは、当時は「今夜の寝床に」みたいに入ってる人も居たりするような時代だったので…..
自分としては、この顔ぶれだからさぞかしな面白さだろうと期待して行ったのだけれど、いつまで経ってもそのような期待したような展開にはならないうちに「これで終わりなのかい?」状態となりました。
正直、呆れました。
主演がダスティン・ホフマンとウォーレン・ベィティでイザベル・アジャーニまで出ていて、こんなのあり得ないだろう、な作品と化してます。
で、やっぱり大コケして、殆ど話題にもならないうちに終わってしまい、忘れて去られていきました。
後に、ビデオ・テープでの発売はあったものの、我が国ではDVD発売も未だ無く、幻な作品となってしまってます。
さぞかし、観たヒト少ない事でしょうね。
しかし、主演の2人のハズした笑いの演技が、本気でハズレてる状態と化してしまってる事には唖然とします。
良くこの2人でやって、こんな映画が出来上がってしまったものだと、ムシロ衝撃を受けます。
その上、イザベル・アジャーニが絡んでくるワケだけど、良くまあこんな役を引き受けたものだと。
だって、胸自分から丸出するシーンとかあったりもするようなの。
だけど、可愛いいんですよね。
初鑑賞時には、呆れて呆然としましたが、なんか妙な味があるというか、主演2人のくたびれた中年オヤジ的キャラクターのペーソス感に親近感というか同情意識というか、なんとも表現しがたい念を覚えるようになってしまいました。
あと、主演の2人がこれやるのをホントに楽しんでやっているように感じられるのが、何とも言えず好きな要因でしょうかね……
それと、劇中二人が唄う歌が余りにもワザとらしいヘタクソさ加減と、バカみたいなステージぶりが、ある意味凄いです。
当時、Music TV で主題歌のプロモ・ビデオも見た事ありましたね。
The Diamonds の"Little Darlin'"のカヴァーですが、これは多少ふざけ入りつつも割と真面目に2人でやってる感じで、好きでした。
今ではLOVEな一本です。