劇場公開日 1952年6月19日

「アメリカ側から」硫黄島の砂 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0アメリカ側から

2019年1月16日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

 ストライカーは妻からの手紙がないときに飲んだ暮れるということが災いして降格されたという経緯があった。鬼軍曹というイメージとは違う一面を見た兵士たちは、徐々に心を許していく。

 ピート・コンウェイは休暇中のダンスパーティで知り合った女の子に一目ぼれ。あっという間に結婚にこぎつけるという、ラブロマンス。それも44時間後には戦地へ向かうという現実。銃剣が苦手なので隊を変わりたいという兵士に対して、ダンによって練習させるというストライカー軍曹。鬼軍曹というよりは変わり者軍曹なのだ。

 最初の上陸はタラワ。弾が切れたので調達に出たトーマスはコーヒーを飲んで休息。その間に仲間が殺されてしまうのだ。その事実を知ったストライカーは怒り、トーマスと殴りあうが、彼らの間には過去に密告されたという確執があった。

 ハワイでの休暇を終え、次の上陸作戦は硫黄島。兵士たちはみな死ぬのではないかと予感する。数人が命を落としたストライカーの分隊。擂鉢山の頂上を目指す彼らは意気揚揚としていたが、息をついた瞬間ストライカーは撃たれて戦死・・・

 米海兵隊の全面協力の元に作られた映画なので、水陸両用船やタンクは実物。戦艦や戦闘機も実物のため、かなりリアルに描かれている。しかし、タラワの激戦地に圧倒されたものの硫黄島の描写がそれよりも少ないような気がした。もっと戦死者を出したという映像を使えば反戦メッセージも感じられたかもしれないが・・・

kossy