劇場公開日 1961年10月15日

「この作品への高い評価が理解出来ない」雨のしのび逢い(1960) KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)

1.0この作品への高い評価が理解出来ない

2021年2月14日
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鑑賞方法:DVD/BD

この映画は1961年のキネマ旬報第10位作品。
原作はマルグリット・デュラスだが、
当時の評論家はこの作品の女性像の何に
共感したのだろうか。

男は憧憬、女は倦怠感の中での出会い。
しかし、男は女の単なる退屈へのはけ口と
知って女を拒絶する。

映画世界にも不倫テーマは数多ある。
しかし、「マディソン郡の橋」や
「イングリッシュ・ペイシェント」でも
不倫の当事者には
それなりの形成された人格や覚悟がある。
しかし、この作品では、
女は幼い未発達人格者にしか見えない。

男の最後の言葉「あなた死んだ方が良い」
に続く省かれた言葉が
「あなたは余りにも幼すぎる」だった
としか思えない。
だから、子供のピアノレッスンでの
躾エピソードは、大人にも必要な人間がいる
との例えなのだろうかと考えてしまう。

この映画を評価される方は、
女への共感ではなく、
あるいは、2人の男の理性と寛容性
の側に立っての思いからなのか。

私には「人妻の心の奥底の叫び」
などという、
この作品への高い評価が理解出来ない。

KENZO一級建築士事務所
mittyさんのコメント
2025年1月2日

こんばんわ。映画を観終わってから現実に戻ると、確かに、アンヌは独りよがりすぎましたね。

mitty