「早すぎたヌーベル・ヴァーグ」アッシャー家の末裔 naokiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 早すぎたヌーベル・ヴァーグ

2025年9月25日
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鑑賞方法:映画館

知的

 今から100年近く前の映画です。ジャン・エプシュタイン監督は未知の人でした。今回初めて彼の映画を観ました。この方は批評家から転身して映画監督になられた方です。当時のアメリカ映画を高く評価してたそうです。(D・W・グリフィス監督の「イントレランス」あたりでしょうか?)それから30年後のヌーベル・ヴァーグと同じ現象なのが興味深いですね。

 「アッシャー家の末裔」はエドガー・アラン・ポーの短編小説を映像化した映像詩というのでしょうか。霧に包まれた洋館、振り子時計、風に揺れるカーテンがムードを盛り上げていきます。大まかなストーリーはアッシャー屋敷に住むロデリックが妻であるマデリーンの肖像を描いていました。しかし完成に近づくにつれマデリーンの魂が衰弱していき息を引きとりました。マデリーンは棺に納められ埋葬されます。その後、嵐が起こりました・・・。

 今回の上映形態はピアノ演奏付き(演奏:鳥飼りょう)でした。館内に響く電子ピアノの音色が美しかったです。音楽だけでなく、効果音もピアノで表現されて面白かったです。なにか新鮮な体験でした。
上映前に軽い講座があり解説資料も配布されて、ありがたかったです。

naoki